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計算科学研究センター 分子研リポート2008 | 分子科学研究所

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Academic year: 2018

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研究施設の現状と将来計画 303

8-6 計算科学研究センター

計算科学研究センターにおいては,2000年度における計算科学研究センター化にともない,従来の共同利用に加 えて,理論,方法論の開発等の研究以外にも,研究の場の提供,ネットワーク業務の支援,人材育成等の新たな業務 に取り組んできているところであるが,2008年度においても,次世代スーパーコンピュータプロジェクト支援,分子・ 物質シミュレーション中核拠点形成,ネットワーク管理室支援等をはじめとした様々な活動を展開してきている。上 記プロジェクトについてはそれぞれの項に詳しく,ここでは共同利用に関する活動を中心に,特に設備の運用とセン ターの将来構想の検討の必要性について述べる。

2009年2月現在の共同利用サービスを行っている計算機システムの概要を図と表に示す。本システムは,超高速 分子シミュレータと高性能分子シミュレータから構成されている。前者は2006年7月に導入し明大寺地区に設置 され,後者は2008年2月に更新されて山手地区に設置されている。「超高速分子シミュレータ」,「 高性能分子シミュ レータ 」 は,いずれも量子化学,分子シミュレーション,固体電子論,反応動力学などの共同利用の多様な計算要求 に応えうるための汎用性があるばかりでなく,ユーザーサイドの P C クラスタでは不可能な大規模計算を実行できる 性能を有する。

まず,「 超高速分子シミュレータ 」 は富士通の Pri meQuest と S G I の A l ti x4700 から構成される共有メモリ型スカラ 計算機で,両サブシステムは同一体系の C PU(Intel Itanium2)および OS (L inux2.6)をもとに,バイナリ互換性を保っ て一体的に運用される。システム全体として総演算性能 8 T flops で総メモリ容量 10 T B yte 超である。

P ri meQ uest サブシステムは,64 C P U コア /256 G B からなる S M P ノード 10 台で構成される。演算ノード間は 16 GB /s のバンド幅で相互接続され,大規模な分子動力学計算などノード間をまたがる並列ジョブを高速で実行すること ができる。A ltix4700 サブシステムは 2 ノード構成からなり,それぞれ 512 C PU コア /6 T B および 128 C PU コア /2 T B を有する NU MA型の共有メモリシステムである。さらに本サブシステムには,磁気ディスク装置 S G I T P9700 がジョ ブ作業領域として提供され,実効容量 104 T B および総理論読み出し性能 12 G B /s を有するディスク I /O を実現する。 本サブシステムは大容量(最大 6 T B )の共有メモリおよび超高速ディスク I/O に特徴をもち,大規模で高精度な量子 化学計算を可能とする。

一方,2008年3月に導入された「高性能分子シミュレータ」は,演算サーバ,ファイルサーバ,フロントエンドサー バおよびネットワーク装置から構成される。演算サーバは,日立製作所製の S R 11000 後継機であり,1 C PU コアあた り 18.8 G f l ops の演算性能を持ち,1 ノードが 32 C PU コアと 256 G B y te メモリを有する共有メモリ型スカラ計算機で ある。理論総演算性能は 5.4 T flops,総メモリ容量は 2.3 T B yte であり,一時作業領域として 23 T B yte のディスクを装 備している。本演算サーバは,浮動点少数演算量が多い分子科学計算はもちろんのこと,高クロック周波数 C P U の 強みを生かし,従来性能が出しにくかった整数演算や論理演算を多用するプログラムも性能を発揮することが期待さ れる。ファイルサーバは,共同利用システム全体のホームディレクトリ等のサービスを行い,128 T B y te のディスク を装備している。またバックアップ領域として 60 T B yte のディスクも装備している。

共同利用に関しては,2008年度も 151 の研究グループにより,総数 646 名にもおよぶ利用者がこれらのシステム を日常的に利用しているが,システムの運用にあたり,世界をリードする計算科学研究を本センターから発信してい くことができるよう,特に大規模ユーザのために施設利用Sを設定している。これに従い,審査により,平成20年 度は5件の利用グループに本システムを優先的に使用していただき,従来の共同利用の枠を超えた超大規模計算の環 境を提供している。

(2)

304 研究施設の現状と将来計画

計算科学研究センターは,国家基幹技術の一つとして位置づけられている次世代スーパーコンピュータプロジェク トの中で,ナノサイエンスに関わるアプリケーション開発という重要な役割の一端を担っており,分子科学に関わる 計算科学研究のナショナルセンターとでもいうべき分野拠点として,活動を展開している。

この中で,昨年度は計算科学研究センターワークショップとして,分子科学,物性科学,計算機科学の分野の研究 者が集まり,「次世代理論化学の新展開と超並列計算への挑戦」をテーマとしたワークショップを開催した。また, 次世代スーパーコンピュータについては,センターユーザーをはじめとした理論・計算分子科学研究コミュニティの 主だった先生方により設立準備委員会が組織され,計算科学研究センターの位置づけ,果たすべき役割等について検 討がなされた。その中での計算科学研究センターに期待されている重要なアクティビティの大筋は以下の通りである。 (1) 神戸に設置される次世代スーパーコンピュータの共用に際して,理論・計算分子科学領域を含め,計算科学研究 センターがナノサイエンス分野,分子科学分野の分野拠点として機能していくこと,つまり神戸センターが計算機の 運用に対して責任を持つ一方で,分子研は分野の研究に対して責任を持ち,研究をリードし,取りまとめを行ってい くこと。

(2) このため,分子科学研究所に理論・計算ナノサイエンス特別研究センター(仮称)を設置し,計算科学研究に加 えてソフト開発を含めたライブラリの整備や研究支援活動を行っていくこと。

平成20年度 システム構成 高性能分子シミュレータシステム

演算サーバシステム

型番:HIT A C HI S R 11000 次世代モデル OS:A IX

C PUC ore 数:288(32C PUC ore × 9 ノード) 総理論性能:5.4T F L OPS

総メモリ容量:2.3T B (256GB × 9 ノード) ディスク容量:23T B (/work)

ファイルサーバシステム

型番:HIT A C HI E P8000/550Q(2 ノード) OS:A IX

総メモリ容量:64GB (32GB × 2 ノード)

ディスク容量:120T B (/home(37.4T B ),/week(20.0T B ),/save(37.4T B )) 60T B (バックアップ用)

フロントエンドサーバ

型番:HIT A C HI E P8000/550Q(2 ノード) OS:A IX

総メモリ容量:64GB (32GB × 2 ノード) 高速ネットワーク装置

型番:A laxala A X 6708S

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研究施設の現状と将来計画 305 超高速分子シミュレータシステム

蜜結合演算サーバサブシステム 型番:富士通 PR IME QUE S T OS:L inux

C PUC ore 数:640(64C PUC ore × 10 ノード)

総理論性能:4.096T F L OPS (409.s6GF L OPS × 10 ノード) 総メモリ容量:2.56T B (256GB × 10 ノード)

ディスク容量:800GB × 10 ノード(/work)

:8T B (/week) 高速 I/O サーバサブシステム

型番:S GI A ltix4700 OS:L inux

C PUC ore 数:640(128C PUC ore + 512C PUC ore)

総理論性能:4.096T F L OPS (819.2GF L OPS + 3276.9GF L OPS )(6.4GF L OPS /C PUC ore) 総メモリ容量:8T B (2T B + 6T B )

ディスク容量:114T B (/work) 高速ネットワーク装置

型番:C atalyst 6504

システム構成図

参照

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